バスの二人がけの座席で、隣に座った人が威張って座り、肩や足を目一杯広げていた。ここは俺の席だ、というように。
こんなヤツでも楽しみはあるんです
表側の自分と裏側の本質的な自分
他人の価値観か、自分の価値観か。
バカな男は今日、貧乏旅行に出かけた。お金をかけずに、近場の旅行。そして、またバカなことを感じていた…
雨に向かって怒り狂うバカな男
気が向いて、散歩に出かけた。
さっきまで確かに晴れていたのに、雨が降り出した。
バカな男は、降ってくる雨に怒りをぶつけた。
なぜ今、降るんだ! お前らはさっきまで降ってなかったじゃないか! 何考えてるんだ! いい加減にしろよ! 雨っ!
バカだなあ。
ホントにバカだなあ。
雨に怒りをぶつけても仕方ないじゃないか。その辺に転がってる石ころや、重さを感じるからって地球の重力に対して文句を言うくらい、バカげている。
降り出した
雨にムカつく
その男
愚かさにもな
程があるぞよ
未来の自分を前提にした生き方
目の前の道(TAO)を行くしかない
人生の旅において、来るところまで来てしまった… 考えていたような楽園には行けず『荒涼とした失望』といったものが今、目の前に広がりつつある。
趣味のカメラと貧乏自慢
そのバカな男は、カメラで写真を撮ることも趣味の一つだった。
使い慣れた古いカメラで、今回は豪華客船を撮りに港まで行った。
同じように客船を撮りに来ている人たちがたくさんいて、皆、なかなかいいカメラを持っていた。
間違いだった、と気付く朝
今日も、朝が来た。
今の自分が、自分に認められる自分ではないと、自分を責めたてる。
疲れて、眠くて、身動きがとれない。周りの人間がみんな素晴らしく見える。それに比べて自分は…
それでも今日もまた、一日が始まる。
目の前に続いている道(TAO)を行くしかない。
しあわせを
外に求めて
力尽き
間違いだったと
気付く朝
平日の朝から酒を買いに行くという自由
ある平日の朝、コンビニエンスストアで、浮浪者のような人が朝から酒を買っていった。
浮浪者のようだと言っても、安酒を買えるくらいの金は持っているようだ。
そしてその人をよく見ると、かつての知り合いで、一部上場会社に勤めていた人だった。
見た目は浮浪者だが、会社員時代には考えられない『平日の朝から酒を買いに行く』という自由を、その人は謳歌していた。
会社員は朝から会社に行く。
その人は朝から酒を買う。
会社員
お金のために
出勤し
貧乏人は
朝から自由