バカな男がまたバカな短歌を思い付いた。
他人の価値観か、自分の価値観か。
バカな男は今日、貧乏旅行に出かけた。お金をかけずに、近場の旅行。そして、またバカなことを感じていた…
雨に向かって怒り狂うバカな男
気が向いて、散歩に出かけた。
さっきまで確かに晴れていたのに、雨が降り出した。
バカな男は、降ってくる雨に怒りをぶつけた。
なぜ今、降るんだ! お前らはさっきまで降ってなかったじゃないか! 何考えてるんだ! いい加減にしろよ! 雨っ!
バカだなあ。
ホントにバカだなあ。
雨に怒りをぶつけても仕方ないじゃないか。その辺に転がってる石ころや、重さを感じるからって地球の重力に対して文句を言うくらい、バカげている。
降り出した
雨にムカつく
その男
愚かさにもな
程があるぞよ
趣味のカメラと貧乏自慢
そのバカな男は、カメラで写真を撮ることも趣味の一つだった。
使い慣れた古いカメラで、今回は豪華客船を撮りに港まで行った。
同じように客船を撮りに来ている人たちがたくさんいて、皆、なかなかいいカメラを持っていた。
迷いのテツガクから、迷わないテツガクへ
「求めよ。さすれば得られん」という言葉があるじゃないですか。
信じれば得られるっていう感じ。
でも違う時もあると思うんです。
特に疲れている時。
ああ、人生、失敗だ… 結局…
バカな男は今日も、後悔していた。
ああ、人生、失敗だ… 結局、何も得られてないじゃないか…
お金持ちになっていないとか… 希望通りの人生になってないぢゃないか。結局何も得てこなかった…
しかしそれは大きな間違いである。
何を見ても劣等感を感じるゾーン
「あの人は自分より金を持っている」
「あの人は自分よりいいものを買っている」
「あの人は自分より金のかかった旅行をしている」
そして自分は、あの人達に比べてお金を持っていない…
バカな男は今日も朝から、何を見ても劣等感を感じるゾーンに入っていた。
ベッドに嫉妬するバカな男
その男は、朝から狂っていた。
隣人が、新しいベッドを買ったと聞いた。それだけで、羨ましくて嫉妬し、劣等感を持った。ああ、今日はどうやって生きよう? と考えた。
信号一つ待ったところで、何の問題がある?
バカな男がまた朝から考えた…
👉朝、歩いている少し先の交差点の信号が、微妙なタイミングで、青信号になっていた。
急いで歩けば、たぶんその青に間に合う。
普通に歩いたら、ちょうど赤になって、一番待ち時間の多いタイミング、となるだろう。
イラッ💢
なぜお前(信号器)は、そんな微妙なタイミングで青になる?
もう少し後に青になるとか、いっそのこと青にならずに、オレが到着してから、青になれよっ…
腹立つな〜
───
だから、先の信号を見ないようにした。
信号一つ待ったところで、何の問題がある?
ヘタに先の事を見通そうとするから、イライラする…!
『普通はねぇ…』なんて
バカな男は、朝から『普通』に襲われていた。
周りの人間はいつの間にか『普通・標準』を身に着けて、それなりの地位と名誉と金を得ていた。
バカな男は知らなかった。そして幸福だった。
知ってしまうとバカが出来なくなって、カシコイ人間にならなくてはいけなかった。
知らなかったから、バカな男はバカをやってきた。
バカな男は思う。
普通とは
知ってしまえば
縛られる
社会の常識
世間の常識