ゴールなんてないゴール、目の前の小さな楽園

苦しい! 苦しい!! 苦しい!!!
 
だがそれでいい。
 
ゴールは、いつも目の前にある

 
───
 
遥か先に壮大なゴールがあると、信じているだろう?
 
だから、今の苦しみを味わいながら、そのゴールに向かって進む我々…
 
その道は、長く、険しく、暑く、狭く、しかも上り坂だ。
 
ゴールは… ゴールはまだまだじゃないかっ…!
 
しかも、道のりの途中は、まったくうまくいってないっ…
 
ホントにゴールがあるのか? ゴールに向かっているのか?
 
 
そもそも、そのゴールはホントにゴールなのか…?
 
 
そして我々は、あまりに疲れ果て、絶望する。
 
ふと、道のりの脇を見る。
 
───
 
そこには涼しげな水溜まりがあった。
 
水草があり、日陰があり、花が揺れている。
 
遥か先の見えないゴールから、この場に意識が連れ戻される。
 
そこは、小さく静かな楽園だった。
 
どこにでもある、ありふれた楽園だった。
 
そこに腰を下ろし、しばらくじっとした…
 
もう、ここがゴールで良いんじゃないか… 
 
いやむしろ、ここが自分のゴールではないのか…?
 
遥か先の、見えない壮大なゴールではなくて、自分にとっての、見えるゴール
 
───

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