みんなで困ろう

NHKの、幼児向け番組を見た。
 
3人のお友達で虫採りのワナを仕掛けようとして、そのワナが壊れた。どうしよう…?
 
→→→ 「みんなで、困ろうっ!」 こまっタ〜ン〜ゴ〜、こまっタ〜ン〜ゴ〜
 
笑った! そこは「みんなで考えよう!」じゃないのか? みんなで困って、何もしないのか?
 
こんなで大丈夫か???
 
 
しばらく前に、駅にたまたま停車中だった満員電車の中で、大きな地震があった。車内放送で、しばらく復旧は無理と言った。満員電車だったし、私はすぐにホームに出た。
 
放送でしきりに、しばらく復旧できないと言っている。少し考えて、復旧しないならここにいても仕方ない、と考えて歩き始めた。
 
ふと、ホームに停車中の私の乗ってきた列車を見た。満員のまま、みんなそこに留まっている… 周りを見ると、満員電車から出てきた人間はほんの数人だった。みんな、満員電車の中に突っ立ったままだった…
 
またつい先日の初夏の暑い朝、満員電車が緊急停止した。原因は分からない。たまたま電源入れ替え区間? か何かで、エアコンその他の電源が全て落ちた。
 
車内放送で、しばらく停車せざるを得ない、換気装置も止まってるのでウイルス蔓延防止のためにも窓を開けてください、と言った。
 
そして、誰も窓を開けようとしなかった。
 
車内の温度がどんどん上昇し、且つ換気が全く行われない。
 
10分経った。車内は静まり返り、誰も窓を開けようとしない。
 
20分経った。窓は一つも開けられない。換気もエアコンもない、暑くて仕方ない。ウイルスがあれば蔓延し、これは… 皆で死ぬぞ?
 
 
 
幼少の頃から「みんなで困ろう!」と教育されているから、満員電車の中でみんなで困ってるだけなんじゃないか。行動しようとしないんじゃないのか?
 
こんなで大丈夫なのか?
 
 

判断

パチンっ、パチンっ、パチンっ…


電車の中で、おばあさんが爪を切っておられる。
切りカスを、床に捨てておられる。


なんて、意地汚いのだろう。自分の家の床には散らかさないだろうに。


年を重ねてるのに、まだ…

しかし、しかし。


よく見えなかったが、コンビニでもらうような小さなポリ袋が、足元に置かれていたかもしれない。


小さなポリ袋に切りカスがうまく入るとは思えないが、よく確認せずにそのおばあさんを心の中で糾弾した。

失敗だ。


というか、人を簡単に判断するな。

足長兄さん

 電車のボックス席の、奥が空いていた。手前には、足の長いお兄さん座っていた。通路にまで足を伸ばさないと座れないほど、足が長かった。

 奥の空いている席へ行こうとしても、そのお兄さんは足が長すぎて、少しも足を引っ込めることができないようだった。
 
 「足が長いんだねぇ」と言ってあげた。心の中で。