ネコ目線の哲学, 劣等感の男エヌ, 哲学的な物語

 男は全てを手放した。前には道があるだけだった。これから死へ向かう時間の経過、これからの残された可能性があるだけだった。

 今、万策尽きた。自分の思うところはすべてやってきた。その結果、手の中には何も残っていなかった。この ...

劣等感の男エヌ, 哲学的な物語

 エヌは失意の中、自分の職場に入っていきました。近い将来、自分はやっぱりあんな風になるのだな、と考えていました。それは大変失礼な話です。毎日の勤めがあり、毎日働きに出かけている。失意するところがどこにあるのでしょうか。エヌはそうやって ...

劣等感の男エヌ, 哲学的な物語

 いつもの朝、いつもの電車にエヌは乗り、いつもの駅で電車を降り、芸術家と共に駅を出て歩き出しています。エヌの妄想は完成していて、老紳士は芸術家で間違いありませんでした。

 ある朝、芸術家はいつもよりもさらに大きなカバンを持 ...

劣等感の男エヌ, 哲学的な物語

 パターン化されて代わり映えのしない生活を送る老紳士。その老紳士が近い将来の自分の姿だという予感、そのことをエヌはどうしても払拭したいと考えました。

 なぜならエヌは、自分はそんなことになるはずはない、自分は違う、と考えて ...

劣等感の男エヌ, 哲学的な物語

 劣等感を持つ男エヌの勤め先は、郊外の工場でした。毎朝決まった電車、決まった車両、決まったドアの位置に乗って通っていました。

 代り映えのしない毎日のある朝、その決まった電車の決まった位置で、大きな鞄を持った老年の紳士が立 ...

劣等感の男エヌ, 哲学的な物語

劣等感の男エヌは、大きな会社のうだつの上がらない会社員だった。しかし、やるべき事はやるべき事としてやっていた。何事も手を抜かず、いつも最大限にパフォーマンスを発揮出来るように自分を調節していた。そしていつも、プレゼンテーションなどでは ...