ナスカの旅, 物語 Storys

ナスカは旅に出た。南海のある孤島の奥地には原住民の村があり、最高の幸福に包まれている村、という噂だった。

ここは、絶海の未開の孤島だ。整備された港もなく、上陸するには小さな小舟に乗り換えて、足を濡らして砂浜 ...

ナスカの旅, 物語 Storys

「ヒトは辛いことと無縁で生きられるか」という鉄(考察)が今熱いので、以前に発信した話しを改編して再掲します。

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【ユメのクルーズ船】

ナスカはお金を貯めて、念願の豪華クルーズ船の一週間の旅に出 ...

ナスカの旅, 物語 Storys

 ナスカは月の無い暗闇の夜の中、たんぼ道を歩いていた。そこには街灯などは一切無く、控え目な街の明かりは距離を置いて遠くに置かれ、深い暗闇がだだっ広く広がっていた。夏のべったりとした空気はナスカの腕に纏わり付き、重たく生温いプールの中を ...

ナスカの旅, 物語 Storys

 シマでの二日目。ナスカは海の見えるホテル内のレストランで朝食を摂っていた。そこでは皆、今日一日を楽しむ準備を急いでしているかのように、忙しくビュッフェスタイルの広いレストラン内を動き回っていた。ナスカは一切れのパンと小さなバターのカ ...

ナスカの旅, 物語 Storys

 ナスカは食事に出掛けることにした。明るいグレーのワンピースに白い薄手のカーディガンを羽織り、小さなハンドバッグを一つ肩に掛けると、ローヒールパンプスを履いて5階にあるレストランへ向かった。美味しいものを食べるという悦びもまた、何かを ...

ナスカの旅, 物語 Storys

 ナスカは今、青い空と黄色い太陽の真っ只中にいる。足下には透き通る青い海と、海を掬うような白い砂がどこまでも広がっている。遠浅の海の中で、砂浜を形作っている珊瑚の破片が動く音だけが、カラカラと辺りに響いている。砂ではない、珊瑚のカケラ ...

ナスカの旅, 物語 Storys

 ナスカは今、大型旅客機の最後部にいる。大型旅客機の後部に座席の無い空間がぽっかりと存在することを、ほとんどの乗客は知らない。

 その広い空間で、ナスカのように伸びなどをしてゆっくりと過ごす乗客は、そういないであろう。先ほ ...

ナスカの旅, 物語 Storys

 水が張られた何枚もの水田の中に、小さな道が真っすぐに伸びていた。辺り一面に広がる水田は静かで、何枚もの鏡が並べられているようだった。

 ナスカは会社帰りの初夏の夕方、空が映り込んでる銀の板の上を、黙々と歩いていた。