この世界は、ユメオチ

 あることに気付いた。

 夢とか妄想の反対は、現実。現実とは、その字の通り、実(じつ)が現れている状態。実(じつ)とは何なのか。

 「夢じゃなかった、本当にあったんだ」と言う場合、「あった」のだから、モノ、物質的なものがあったということだろう。

 実とは、物質的なものを指す。

 つまり『現実』とは、物質的なものだ。

 ところで、ヒトは死んだら、物質的なものは何も持って行けない。精神的なものも、果たして持っていけるかどうかは分からない。

 次のセカイに行けたとしても、前の世界の物質的なものは、持っていけないのは確かだ。

 ヒトは死んだら、全てのモノを手放すことになる。自分自身ですら、手放す。

 世界のオチは『なーんにもありませんでした』なのだった。

 自分が死んでも世界は続いているだろ? と考えることもできる。

 それはまだこの世界にいるからそう考えることができるのであって、考える自分がこの世界からいなくなったとき、その考えている自分はこの世界のどこにもいない。

 考えている、感じている自分がいなくなると、その対象ももちろんなくなる。少なくとも自分が感じる世界は。

 つまり、人生は、この世界は、ユメオチと、言えなくもないっ…!

 我々は夢の中で、ほんのちょっとの間だけ生きている。