物語 Storys一覧

『カミサマのお散歩』

わたくしムラヒトの住んでいるところには、カミサマが住んでおられます。今朝、そのカミサマがふらふらと散歩しておられました。何にも持たずに、フラフラと。特に目的地があるわけでもなく、気ままに歩いている感じです。

『からっぽ紳士』

初老の男が、駅前のベンチで寝ていた─ 寝てはいない。静止しているだけだった。彼には何も残っていなかった。地位も名誉も金も、すっかり意味を無くしていた。 いや、みんなからっぽなのよ。何かが詰まってるというフリをしているだけ。